隠れた優勝候補・なでしこジャパン(ドイツ・オーストリアの新聞記事)


2011年7月6日の記事(ドイツ)―


Der bessere Gruppenzweite

実力はグループ首位より上、日本



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日本のゲームメーカー澤もイングランドの前には害をなさず


ドイツは準々決勝で隠れた優勝候補・日本と当たる。このアジア人たちは技術に優れたチームだったがグループ戦でイングランドに敗れた。我が国のチーム監督シルビア・ナイトは、英国の戦術にならえ、とよく忠告されている。




20時を少し過ぎた頃、アウグスブルクのスタジアムの全ての堤防が決壊した。人の波が、続々と外へと流れ出したのだ。ワールドカップのアリーナから大急ぎで出て、走って車へ。まるで、そこで何かとんでもない事件が起きたかのように。


このパニックは簡単な理由で起きたものだった。何千ものサッカーファンは一刻も早くサッカーバーや自分の家に辿りつき、ドイツ人女子の最後のグループ戦(対フランス)を見逃すまい、としていたのだ。負けて、イングランドとやるのだろうか。それとも買って、日本とやるのか?


2時間半後、答えは出た。ドイツは4:2でフランスを下し、来たる土曜日の20時45分(観戦は我が新聞社Spiegelのライブストリームで!)にヴォルフスブルクで、同じヴォルフスブルクでイングランドに0:2で敗れた日本と戦う。それがドイツ人の見解から良いニュースなのか、それとも悪いのか、それは少なくとも2万1千人の観客だけが確信を持って言えるのだろう。



「少し汚い勝ち方をした」


アジア人が90分間どれだけ華麗なプレーをしたかを自分の目で観ていた人々は言う。英国の監督はほとんど、勝ったことに「少し汚い勝ち方をした」と謝っていた、と。一方、負けた方は、あたかも情熱的に戦い、良く結束した英国チームが負けないように、彼らの負担にならないように、ときどき毅然として、シュートすることやチャンスをものにすることを拒んでいた、と。


アリーナの駐車場が空になった頃、日本の監督・佐々木紀夫が記者会見に臨み、「たいてい、シュートをする際のパスが1つ多かった」と、自分のチームの悪かったところを指摘した。つまり、パスが1つ多かったという事実が試合を左右した要因だったのであって、サッカーの質ではなかった、という英国ホープ・パウエル監督の意見と合致している。


この日、試合を制するのは決して容易なことではなかった。ひどい不注意が生んだゴールチャンスがなければ、イングランドが勝つことはなかっただろう。このワールドカップのパスミス割合は40%。そしてこの火曜日の夜、明らかに日本人のゲームメーカー澤穂希はこの割合を上げるのに貢献している。パスの時以外、ディフェンスの後ろには何も来なかった。



良い移動・プレッシング・走る準備


それでもイングランドの勝利は偶然の物ではない。彼らはフォーメーションを変え、アジア人のパスコースを狭くした。つまり、良い移動・プレッシング・走る準備をすることによって、アジア人の恐れるべき短いパスを妨害したのだ。このレベルの高い試合から学ぶとすれば、イングランドがしたことは、ドイツがするべきことだ。「私たちは日本人の試合を抑えた。彼らはニュージーランド戦やメキシコ戦の時のようにスムーズに試合を進められなかった」



イングランドは見せてくれた体格のいいチームがテクニックで攻めてくるチームを打ち負かすにはどうすればいいのかを。


シルビア・ナイトはアウグスブルクの記録をもっとよく見ているはずだ。日本人の覚悟を疑ってはいけない。「今日の試合をポジティブな経験としてとらえます」と佐々木紀夫は言う。「まだ、決勝戦へ進むつもりです」なぜこんなに楽観的なのか。「今日、間違ってやってしまったことはすぐに取り除きます。わたしたちはできます」ドイツのディフェンスは差し迫って望んでいる、これが間違った評価だということを。


翻訳元:http://www.spiegel.de/sport/0,1518,772659,00.html






2011年7月1日の記事(オーストリア)―

Gruppe BKantersieg fur Japan

グループB、日本の圧勝(対メキシコ戦)


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澤の活躍




澤がハットトリックで試合の勝者に。グループ戦3つ目のチーム・メキシコを4対0で下す。


レバークーゼン。金曜日、日本は、女子サッカーワールドカップ2つ目のグループ試合でも勝利し、ドイツとフランスよりも早く、準々決勝進出を果たした。この隠れた優勝候補はレバークーゼンで2万2291人の見守る中、メキシコに全く危険なく4:0で勝利し、1995年のワールドカップ以来のベスト8決勝トーナメントへ進出した。試合の功労者は32歳のミッドフィールダー・澤穂希で、この試合、ハットトリック(13分、39分、80分)を決めた。そしてもう1点(15分)、大野忍がゴールしている。


メキシコがイングランドと引き分け、お互い勝ち点1を獲得しているので、佐々木紀夫監督のチームはこれで、準々決勝をワールドカップ開催国・ドイツと戦うことになった。


日本選手は試合開始から主導権を握っていた。この見込みのないチームをスムーズに抜き去り、圧倒し、一瞬にして1点目を決めた。宮間あやのフリーキックを澤が全く苦もせずにヘッドで決め、1:0。そして、そのたった2分後に、ポツダムの義勇兵・永里が大野へパスを出し、大野が今大会初のゴールを決める。


メキシコ選手たちは、失望しているフォワードのマリベル・ドミンゲスの周りに集まり、休憩までに自分たちのサイドから殆んど出ておらず、日本ゴールなどなおさら見ていないことに気付く。技術・戦略の劣勢は明らかだった。


前半開始早々の2点を決めても、日本選手は常に試合を支配していた。メキシコにとって一番危険なのは、なんと言っても澤のヘッドだろう。この32歳は宮間のコーナーキックにヘッドで合わせ、3:0(39分)にした。


ハーフタイム後、中央アメリカの選手たちに初めてのチャンスが訪れる。ステファニー・マジョールが49分にゴールキーパー・海堀あゆみに初めてのセービングを強要した。澤は試合終了の10分前に彼女の3点目を決め、日本4:0。澤「私にとっても驚きでした。かつてやり遂げた時のことを覚えていません」


「日本は優勝候補だ」とメキシコの監督レオナルド・クエジャルは褒め、ライバル佐々木紀夫は、チームの素晴らしい結果の後にも謙虚さを保っていた。「優勝候補に数えられるとは光栄です、しかしまだ我々は100%ではありません。まだパスミスがありますし、チームプレーにも欠陥があります」と佐々木は語った。



グループBの結果


日本対メキシコ4:1(3:0)レバークーゼン、22291。ゴール:澤(13,39,80)、大野(15)。


日本:GK 海堀 あゆみ、DF 近賀 ゆかり、DF 岩清水 梓、DF 鮫島 彩、DF 熊谷 紗希、MF 阪口 夢穂、MF 宮間 あや、MF 澤 穂希(83’ MF 宇津木 瑠美)、MF 大野 忍(69’ MF 川澄 奈穂美)、FW 安藤 梢(69’ FW 岩渕 真奈)、FW 永里 優季


メキシコ:GK セシリア・サンティアゴ、DF アリーナ・ガルシアメンデス、DF ナタリー・ヴィンディ、DF ナタリー・ガルシア、DF ルス・デル・ロザリオ・サウセド、MF ディノラ・ガルサ、MF モニカ・オカンポ、MF ナイエリ・ランヘル(46’ MF リリアナ・メルカド)、FW ベロニカ・ペレス(79’ MF テレサ・ノジョラ)、FW マリベル・ドミンゲス(62’ DF ケンティ・ロブレス)、FW ステファニー・マジョール


主審: Christina Pedersen(ノルウェー)







コメント―



Gutes Spiel


良い試合だった!この組み合わせは見ててとても面白かった。メキシコだって、良い戦いをしたと思う...ちょっと後衛が弱かったのを除けばね(特に2:0の時)。


もっと差がついてもおかしくない試合だった。ほら、あのオフサイドで無効になったゴールとかさ。



Steffen Schilling


ぞっとするほど日本人の試合は内容が乏しかった。


censorship sucks


Steffen Schilling ??日本人は白のチームだぜ??



s2011w


Steffen Schilling意味わかんね



翻訳元:http://derstandard.at/1308680199899/Gruppe-B-Kantersieg-fuer-Japan






2011年6月27日の記事(オーストリア)―


Gegluckter Start fur Geheimfavorit Japan


隠れた優勝候補・日本の好調なスタート


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二つ目のゴールで勝ち点3が確実に(対ニュージーランド戦)



グループB、対ニュージーランド戦で2:1。宮間が、見ごたえのあるフリーキックを決めた。

良い天気にウェーブ、そして最高の娯楽:2011年度女子サッカーワールドカップで、隠れた優勝候補・日本の、ドイツのブンデスリーガで活躍している永里優季(1.FFCトゥルビネ・ポツダム)、安藤梢(FCRデュースブルク)の両選手が試合の開始とともに活躍した。ワールドランク4位の日本はボーフムで、ランク外チーム・ニュージーランド(Football Ferns)を、永里(前半6分)と宮間あや(後半68分)のゴールのお陰で、下した。ちなみに、同点ゴールはニュージーランドの一流フォワード・アンバー・ハーンが前半12分に決めている。


ボーフム・スタジアム。1万2538人の見守る中、日本の永里は、目の覚めるような活躍をした。ニュージーランドのボールを奪うと、坂口夢穂が素早く前へと持って行き、仲間選手へとパス、そしてその先週はそのままニュージーランドのゴールキーパー・ジェニー・ビンドンのところまで持って行き、得点へ結び付けた。



2番目のゴールはニュージーランド


ただし、優位に立った喜びは長続きしなかった。日本ゴールの6分後には、パワフルで持久力のあるニュージーランドに同点ゴールを決められる。リア・パーシバルのセンタリングを日本のゴールキーパー・海堀あゆみが見誤り、ゴールポストから離れたハーンがヘディングゴールを決めた。勝ち点を獲得したがっていたニュージーランドにとって、ワールドカップ2つ目のゴールが勝ち点1となった。


かんかんに照りつける太陽の日差しを受け、気温は28度、なでしこは大部分で優勢だった。25分にスタジアムにウェーブが起こった。日本は技術面でニュージーランドを上回っていたが、最後まで首尾一貫でない。坂口夢穂がゴール目前まで持って行った場面があったが、ポストだった。


ニュージーランドはディフェンスに戦術を切り替えたが、この素人の発想は功を奏さなかった。決め手となったのは、ペナルティーエリアのほんの少し外から放たれた、宮間の見ごたえのある、右へのフリーキックだった。これが決まり2対1(後半68分)。


日本のベスト選手は大野忍と永里優季、ニュージーランドはもちろん単独で活躍したエンターテイナー・アンバー・ハーンとジェニー・ビンドンだ。日本は金曜日15時からレバークーゼンでメキシコと対戦。ニュージーランドは同日18時15分、ドレスデンでイングランドとの対戦となる。



グループBの結果


日本対ニュージーランド2:1(1:1)ボーフム、10000。ゴール:永里(6)、宮間(68)、ハーン(12)。


日本:GK 海堀 あゆみ、DF 近賀 ゆかり、DF 岩清水 梓、DF 鮫島 彩、DF 熊谷 紗希、MF 阪口 夢穂、MF 澤 穂希、MF 安藤 梢、MF 宮間 あや(92’ DF 田中明日菜)、FW 大野 忍(55’ FW 岩渕 真奈)、FW 永里 優季(76’ FW 丸山 桂里奈)。


ニュージーランド:GK ジェニー・ビンドン、DF アンナ・グリーン、DF アビー・エルセグ、DF レベッカ・スミス、DF アリ・ライリー、MF ベッツィ・ハセット、MF ケイティ・ホイル、MF リア・パーシバル(76’ MF アナリー・ロンゴ)、MF ケイティ・ボーウェン(46’ MF ヘイリー・ムーアウッド)、FW アンバー・ハーン、FW サラ・グレゴリアス(62’ FW ハンナ・ウィルキンソン)。


主審:Kirsi Heikkinen(フィンランド)








コメント―


Ernst-Albert Rum1


このフリーキックはホントに何回見ても良いね。



gensfleischs_erbe


審判のKirsi Heikkinenって、Markus Heikinnenと親戚関係じゃない?そしたら、オーストリアとも交流があるのかも?



MrsCOlaDada89


1:0になった時が最高だったね!!



Kathi8212


私の弟が選手の人と手を繋いで出てきたのよ!鼻が高いわ!



翻訳元:http://derstandard.at/1308679791238/Gruppe-B-Geglueckter-Start-fuer-Geheimfavorit-Japan












辞書には載っていない若者ドイツ語

Nr.18; 
Friedhofsjodler (咳。直訳;墓場のヨーデル)




なでしこゴール!女子のためのサッカーの本




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