Fur immer jung
長寿の国・沖縄 (オーストリアの反応)
2010年

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―記事―
長寿のためのバランスのとれた食事と運動は、沖縄療法に隠された2要素にある。ロバート・ハイディンガーが日本にある島を訪れた。

おばあさんは、1日に3度、酒瓶を手に取る。11時過ぎに一杯、ちょうどショーが終りに近づいたころだ。飲んだことなんか分からない。おばあさんはその酒瓶を頭に乗っけてしまい、ゆっくりと深呼吸。そうして時間通りに観衆の前から去っていく。
このショーは、琉球村の野外ミュージアムにある、琉球の古き良き時代に立てられた、木造式の薄暗い家の中でも観ることができる。バナナの木から、畳に零れ陽が落ちる。伝統的な衣装と剣が舞い、沖縄の人に伝わる伝統を垣間見ることができる。古い製粉所の隣では、茶色い砂糖や平たく潰された豚の頭だって買うことができる。これは以前「ホリデイ・フォト!」と呼ばれていた。琉球の王は観光客と笑わなければならず、なんと言っても、三味線弾きは写真のために大蛇の皮でできたものを弾かなければならなかった。そして、70歳以下の人たちは、せいぜい脇役だった。

日本人が沖縄へ観光に行くとき、どんな写真を撮るか決まっている。エキゾティックな真白の浜辺は、中国から影響を受けた沖縄料理ができる際に一役買った。だが、なんといっても驚くべきは、沖縄の人びとの長寿なこと。大宜見という小さい村に住んでいる奥島ウシさんは、なんと107歳(!!)、日本全国で知られるスターだ。おばあちゃんとしてテレビショーに出たり、雑誌の表紙を飾ったりもする。強い緑の、少しビターなゴーヤーの宣伝もする。これは、細かく薄切りにして、沖縄の朝食になるのだ。おばあちゃんの酒瓶踊りを観る子どもたちも、得るものは多い。ウシさんの住む村がある浜辺が今しがたの梅雨で輝いている。村のモットー;70歳で子ども、80歳で若者。90歳で天国に呼ばれたら言わなければならない。100歳になるまで待ちなさい、と。


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極秘・若返りの秘薬
想像通り、沖縄本島の北に位置する大宜見は、日本一の長寿記録を持っている。それもそのはず、3500人いる住民のうち3分の1が65歳以上なのだ。しかし、これは少子高齢化の問題を抱えている日本では特別驚く数字ではない。しかし、この村では、80歳・90歳の人口も多い上に、100歳を超える住人も12人いる。それも、みんな寝たきりという訳ではない。青緑色の南太平洋と、野菜畑を囲む山々の間を駆け回り、鍛えているのだ。
若返りの秘薬について報告しなければならない。彼らは風邪をひいたら調理バナナを食べ、熱が出たらヨモギを食べ、そのほか全てに効くのは豚の胃腸だと信じて食べる。これは、ここ25年間行われた信頼できる調査の結果に基づいているのだが、沖縄の環境は世界トップで健康的だという。他の国で流行っている民間の病気も少ない。藻や豚肉を使った料理、塩気を帯びた風といった環境が自然な沖縄療法となっているのだ。

那覇の、いつもわいわい賑やかな通り『国際通り』をぶらぶら行くと、アメリカの影響と思われる物がちらちらと顔をのぞかせる。レストランのディスプレイの中には、すし・刺身セットの模型の隣に、これまた本物そっくりの和風ハンバーガーの模型があり、那覇の北の方にはドライブスルー付きのレストランや中古アメ車の店には多くのアメリカ兵が見られる。この小さな沖縄には、日本の実に4分の3ものアメリカ軍基地があり、島民は、政治的に引き延ばされている『沖縄返還』の日が来るまで、この損害の大きい現実を耐え忍び、戦わなければならない。彼らはまた、地域的な人口問題とも戦わなければならなかった。沖縄はただの『日本+ヤシの木ビーチ』じゃないってことを心得ておかなければならない。百何十年ほど前には、今より遥かに大きく、一つの王国として、琉球文化が栄えていたのだ。

今でも、アジア研究者でさえ首をかしげるような、文化が行き交う場所は琉球諸島である。今でも、”古い”人に限らず、琉球時代を醸し出す沖縄そばに豚の胃腸を入れて食べる人がいる。
沖縄は中国との領土問題が今でも続いている。それから、ピーピー諸島も忘れてはいけない。白い粉を敷き詰めたような砂浜とシダの木に覆われた小さな島々。そこに行けば、タイ風のビーチの流行りが分かるだろう。


―コメント―
kleinerpinguin
この記事読んだ数か月後に聞いた話なんだけどさ、笑っちゃうよ。日本人の100歳以上の人って、たいてい、死んでからず~っと経ってから発見されるんだって。一人身だし、役所から来る書類とかに目を通すのすら不可能な年だからね。


Lukas Chen
そりゃあ大都市だけでしょ、東京とか大阪とか。琉球じゃあ、住民少ないから、みんな誰がどこに住んでてどうしてるか(まだ生きてるか、も)知ってるよ。


Nevim
沖縄に、長寿の希望を抱いて旅行に出かける人もけっこういるって聞いたな。


Taji Soron
う~ん、この記事だけじゃあ沖縄行く気にはなれないな。あと、沖縄は蛇がいたるところにいて危険だってことも書いとくべきだよ。
とまあ、読者を脅かすのはここまでにして、ああ、また行きたいな、沖縄。


Nevim
そうだね、琉球村ってアミューズメントパークなんでしょ?でも、私の子ども心はくすぐられたな。
でも、そうね、私も読者を脅かすとしたら...沖縄のクモは怖いわ!そんなに危険じゃあないって聞いたけど、かなり大きくて、恐ろしい形相なのよ。
ああ、忘れられない素晴らしい旅行になったわ。


Taji Soron
沖縄のクモは害ないよ、全く。超質量大きいけど、害はない。


翻訳元;http://derstandard.at/1577836992747/Fuer-immer-jung




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